老犬ホームでの生活
老犬ホームでは、「人と一緒にいること」をモットーとし、多くのボランティアさんにご協力をいただいて、老犬たちが楽しく、穏やかな一日を過ごせるように環境を整えています。
朝ごはんが終わってしばらくすると、毎日来てくれるホームのボランティアさんを待ち遠しそうに窓の外を眺めています。ボランティアさんが来ると、顔やからだ拭きから始まり、日課のお散歩へ。みんながわれ先にと一斉に順番をアピールするものの、大体いつも決まった順番で1頭ずつ散歩に行きます。ここで心がけていることはそれぞれの体力やその日の体調に合わせコースと距離を決めることです。散歩から帰ってきた犬たちは、水を飲んで喉を潤し、満足とばかりにため息をついて一休みします。
時々施設を見学に来るお客様がいらっしゃり、老犬たちはしっぽを振っておもてなし。
お昼には、それぞれの犬に合わせたおやつがあたり、これもわれ先にとお行儀良くして待っています。おやつが終わるとトイレタイム。老犬ホームには移動が負担にならないように排泄場所が確保されています。このような配慮も老犬たちにはとても大切です。
午後になると、ボランティアさんが丁寧に手入れをしてくれたり、マッサージをしてくれたりします。そして、それぞれお気に入りの場所で夕ごはんまでお昼寝したり、仲間の犬と遊んだりしています。そうこうしているうちに、待ちに待った夕ごはん。ごはんを食べ終わると1日が終わったようなもの。老犬ホームは1日でもっとも穏やかな時間が流れています。
夜には老犬ホーム担当のパートさんが出勤し、犬たちの体調をみながらお世話をしてくれます。老犬たちは、また楽しい明日のために、ゆっくり休みます。
老犬飼育委託ボランティア家庭での生活
盲導犬として活躍してきた犬たちも、性格はそれぞれ違います。個体差はありますが、他の犬との生活が苦手だったり、主人と離れることを不安に感じたりする犬もいます。そのため、飼育委託先は、犬の性格や年齢、またご家庭の環境を総合的に判断したうえで決定しています。
盲導犬として活躍してきた犬たちを、お疲れ様の気持ちを込めて家庭の温かい愛情で迎え入れていただき、老後の生活も幸せに過ごしてもらえることは私たちの願いです。